タイの観光地というと、水上マーケットを思い浮かべる方も多いと思います。
ダムヌンサドゥアクやアンパワーなど有名な水上マーケットも多いですが、バンコクから気軽に行ける
「バーンナムプン水上マーケット」(Talaat Nam Bang Nam Phueng)
は、のんびりするのが好きな人には、ぜひ行ってみてほしい場所のひとつです。

このマーケットは観光客向けというより、地元の人たちが週末に集まる憩いの場所として知られています。
ガイドブックやツアーでは大きく取り上げられないため、観光地化されたマーケットとは違ったのんびりとした雰囲気や素朴な人との交流を体験できるのが魅力。
なので、まだまだ穴場感があります。

マーケットを歩けば、屋台で作りたての料理やお菓子が並び、手作り雑貨やお土産も相場より安い値段で見つかります。

「バーンナムプン水上マーケットはなぜ人気なのか」
「どんなものが売っているのか」
「平日も開いているのか」
など、旅行者が気になる点は多いはずです。

初めて訪れる方にとっては、バンコクからの行き方も大事なポイントになります。
バンコク中心部から遠くはないのですが、電車かタクシー、バイクタクシーや船など、いくつかの乗り物を乗りこなさないといけないので、初めてタイを訪れる人にはややハードルが高いのも事実です。

本記事では、バーンナムプン水上マーケットへの行き方を分かりやすく解説し、実体験も交えながらその魅力を紹介します。
これからタイへ行く予定がある方はぜひ参考にして行ってみてくださいね。

バーンナムプン水上マーケットについて

バーンナムプン水上マーケットってどこにあるの?

バーンナムプン水上マーケットは、バンコク都ではなく隣接するサムットプラカーン県に位置しています。
前国王ラマ9世(プミポン国王)による保全の意思が強く反映された緑地保護区で、都心から近いにもかかわらず自然が豊かに残る地域です。
バンコクの汚れた大気を浄化してくれているという意味で
「バンコクの肺」
と呼ばれています。

サムットプラカーン県は、決して大きな県ではありませんが、スワンナプーム空港ができる前はそこにも広大な緑が広がっていた土地でした。(スワンナプームというのは「黄金の大地」という意味です)
カモメで有名なバンプーエリアや全国の有名な建物や遺跡のミニチュアを見ることができるムアンボーラン、そしてタイの命をはぐくむ川であるチャオプラヤーの河口も含まれる重要な地域です。
ラマ9世の「肥沃な土地を保全すべき」という思想にもとづき、企業や民間など、多くの団体がそれぞれ、あるいは協力して緑地保護活動を行っています。

本記事でご紹介するバーンナムプン水上マーケットは、チャオプラヤー川が大きく湾曲して島のようになった場所(以降、便宜上「島」と呼びます)を包括するプラプラデーン(タイ人が発音するとパパデーンと聞こえる)という、まさに「バンコクの肺」にあたるエリアにあります。

バーンナムプン 水上マーケット

チャオプラヤー川を渡るだけで一気に緑豊かな別世界が広がり、はるか遠くへ来たかのようなのどかな雰囲気に包まれるのがこのエリアの最大の魅力です。

1977年より緑地保護区に指定されているため、高層ビルや大きな道路がありません。
大きな池のあり、野鳥がたくさんいるシーナコーン・クエンカーン公園(Sri Nakhon Khuean Khan Park)や、間に水を溜めた畝にココナツが植えられている農地など、お隣のバンコクと違って開発されていない田舎の風景を見ることができます。
そのため、バンコクに住む人にとっても、手軽なお出かけスポットとして密かな人気があります。

バーンナムプン水上マーケットの営業時間

営業は土日祝のみ、8時から16時ごろまで
ですが、屋台やお店によっては早めに閉まるところもあります。
平日は営業していないので、出かける際には曜日を調整してください。

朝早い時間は人が少なくて涼しいので、のんびりと歩きやすいです。
昼前から午後にかけては混み合うことが多く、人気の屋台では品物が売り切れることもあります。
もし食べたい料理や欲しいものがあるなら、人が少ない午前中に訪れましょう。

マーケットは観光客向けというより、地元の人の日常に根ざした雰囲気があります。
相場もバンコクより安く、お土産を買ったり食べ歩きするのもお手軽な価格です。
観光地化されたダムヌンサドゥアク水上マーケットなどと比べると素朴な雰囲気にほっとできます。

平日に一部のお店が開いていることもありますが、規模は小さく、にぎやかさは週末ほどではありません。
平日は閑散としているので、初めて行く人やしっかり楽しみたい人はやはり土日祝を狙った方がいいでしょう。

バンコク都心部からの行き方

バンコクからの行き方

バーンナムプン水上マーケットに行くには、大きく2つのルートがあります。

  • ひとつは「プロンポンなどの南、ラマ4世通り奥のクローントゥーイ地区までタクシーなどで行き、そこから渡るルート」で、島の北部のバーンガチャオという地区に着きます。
  • もうひとつは「バンナー駅まで電車で行き、バンナー船着き場からバーンナムプンノーク船着き場へ渡るルート」です。
    ここで船に乗ると、地区の名前がそのままマーケットの名前になっている、島の東部のバーンナムプン地区に到着します。

それぞれアクセス方法や、使う船着場が違うので、整理して説明します。

クローントゥーイ港からバーンガチャオ船着き場への渡り方

バンコク都心部から島への最短ルートはこちらです。
まずはタクシーやバスで「クローントゥーイ港」を目指します。

タールア・クローントゥーイ(Tha Rua Khlong Toei) 

スクンビットエリアから近いので、船着き場までタクシーで行くのが一番手間がかかりません。
アソークやプロンポン、トンローからなら、15〜20分ほどで到着します。
多くの人が宿泊するエリアから近いのが利点ですね。

バスを利用する人は、
4、47、72,102,162,180番
のいずれかのバスで終点まで乗っても行くことができます。

「Via Bus」
というアプリを入れておくと、バスルートを調べるのに便利です。

さて、タクシーやバスからは、セブンイレブンの前で降ろされます。

クローントゥーイ港最寄りのセブンイレブン

少し分かりにくいかもしれませんが、セブンイレブンの左の路地の奥に「ワット・クローントゥーイ・ノーク」(Wat Khlong Toei Nok)という寺の門があるので中へ入っていき、川にたどり着くまで進んでください。

「え?ここ?」という一番奥まで来ると、
「タールア・ワット・クローントゥーイ・ノーク」(Tha Rua Wat Khlong Toei Nok)
という小さな船着き場があるので、料金を渡して船に乗ります。

  • 料金:大人10バーツ
  • 自転車:10バーツ
  • 運行時間:5:00〜22:00頃
  • 所要時間:約5分
  • 特徴:プロンポンやトンロー、ラマ4世通りから最短の船着き場。

もし、料金を高く言われた場合は往復分と思われている可能性があります。
支払うのがバンコク側なので、同じ船着き場に戻ってくる前提で先に徴収しようとしますが、帰路に同じ船着き場を使わない場合は「片道です」と言ってください。
「one-way trip」で通じなかったら「Tiaw Diaw เที่ยวเดียว」で通じると思います。

  • タールア (ท่าเรือ) = 船着き場
  • ワット (วัด) = 寺
  • クローン (คลอง)= 運河や水路
  • トゥーイ (เตย)= パンダン(パンダナス)という、料理やお菓子の色や香りづけに使われる植物
  • ノーク (นอก) = 外

「パンダンの水路の、外の方にある寺の船着き場」という意味ですね。
パンダンが生えていた場所なのでしょうか。

「ワット・〇〇・ノーク」(外側の〇〇寺)があるところには、だいたい少し内陸や町側に「ワット・〇〇・ナイ」(内側の〇〇寺)があります。
興味がある人は地図で探して見つけてみてください。

さて、クローントゥーイ港より小さな渡し船に乗り込むと、5分ほどで対岸のバーンガチャオ地区の
「タールア・バーンガチャオ」(Tha Rua Bang Krachao)
に到着します。

ここから水上マーケットまでは、
バイクタクシーなら料金20〜30バーツ15分ほど
で到着します。

バンナー港からバーンナムプンノーク船着き場への渡り方

代表的な行き方のひとつが、BTSを利用するルートです。
まずBTSスクンビット線で「バンナー駅」(または「ウドムスック駅」)まで行きます。
下車したら「バンナー交差点」付近に移動し、バイクタクシーなどで「バンナー港」を目指します。

タールア・バンナー(Tha Rua Bang Na)

距離は約1kmほど、料金は50バーツくらい
です。
3〜4人で行く場合はタクシーを利用した方が割安かもしれません。

バンナー港は「ワット・バンナー・ノーク」(Wat Bang Na Nok)という寺の中にあります。

バンナー港手前の風景
(左に寺の名前が書いてある門があるが、まっすぐ奥まで進んだ方が船着き場が近い)

寺の駐車場の奥に船着き場があるので、ここから渡し船に乗ります。
バイクも乗せることができる大きめの船です。

  • 料金:大人4バーツ(子ども2バーツ)
  • 自転車・バイク +2バーツ、+10バーツ
  • 運行時間:5:00~21:00頃
  • 所要時間:約10分
  • 特徴:バーンナムプン水上マーケットに近い場所に着く。地元の人の日常生活を見ることができる。

対岸の船着き場は
「タールア・ワット・バーンナムプン・ノーク」(Tha Rua Wat Bang Nam Phueng Nok)
という、これまた寺の中にある船着き場です。
ここへ向かって川を渡ります。

  • タールア (ท่าเรือ) = 船着き場
  • ワット (วัด) = 寺
  • バーン (บาง)= 田舎の小さな町や集落
  • ナムプン (น้ำผึ้ง)= はちみつ
  • ノーク (นอก) = 外

「はちみつ村の、外の方にある寺の船着き場」という意味ですね。
タイでは仏教が生活に近いところにあり、村の人が自然に行きかう場所になっているお寺の裏から発着する船着き場がとても多いです。

対岸に渡った後、マーケットの入口まで
バイクタクシーなら10分ほど、料金は15〜20バーツくらい
です。

ソンテウというトラックのような乗り合いバスもあるようです。

現地の人の日常の生活感を味わえる地区で、交通量もそこそこあります。
ホテルやカフェ、アクティビティを提供するお店を探すのも苦労しません。

どちらのルートを選ぶべきか

アソーク近くにホテルがある人や、初めてタイを訪れる人にとっては、タクシー1本で船着き場まで行けるクローントゥーイからのルートが簡単です。
船着き場の入口は少し分かりにくいので「セブンイレブンの左の道を入る」と覚えておいてください。
到着するバーンガチャオは特に緑が多い地区で、郊外の雰囲気を味わいたい自然派の人に向いています。
ただし、水上マーケットが目的の場合は、島に渡ってからの距離は少し遠めです。

島へ渡ってからすぐマーケットに行きたい人、いろいろな交通機関での移動を体験したい人、タイ人の日常生活を感じたい人はバンナー側から渡ってみましょう。
渡し船の料金が非常に安いです。
バーンナムプン地区は、タイ人の生活をより間近で見ることができ、休憩できるカフェもあります。

水上マーケットで食べられるローカルフード

バーンナムプン水上マーケットは、食べ歩き好きやローカル文化を体験したい旅行者にとって最高の場所です。
食べ物も雑貨も、バンコク中心部の観光地価格に比べて相場が安く、気軽に試せるからです。
訪れるなら、朝ごはんを抜いてお腹を空かせて行く方がいいかもしれません。

ローカルフードを楽しもう

バーンナムプン水上マーケットの一番の楽しみは、やっぱり食べ歩きです。
バンコクの街中でも屋台はたくさんありますが、ここはマーケットならではのラインナップが目白押しで、見て回るだけでもワクワク。
地元の人が普段食べているローカルフードから、観光客も食べやすいおやつまで幅広く並んでいます。
しかもバンコクの相場に比べると値段もかなり安いです。
なぜかというと、ここはもともと地元の常連客が多く、観光客向けに無理に吊り上げた価格にしないから、だそうです。

真ん中に、ちゃぶ台のようなテーブルとゴザが並べられた共用スペースがあるので、空いてるテーブルを見つけたら座って大丈夫です。
自分で料理やドリンクを買ってきてもいいし、注文を取る人が来た場合はそのときに頼んでも。
食べてる最中で席を立ちたくないときに注文を取りに来てくれるのはとっても楽です。
なるべく、注文を入れようと思っている店の前に座ると便利ですね。

さて、どんなものが食べられるかご紹介します。

まずはアヒル肉料理から紹介しましょう。
カオナーペット(アヒル肉のせご飯)
クイッティアオペット(アヒル肉の麺)
バーンナムプンに来たら必ず食べたい定番料理です。
煮込まれたアヒル肉はしっかり味が染みて柔らかくておいしいです。
中華風の甘みある味付けなので、日本人の口にもよく合います。
値段は1皿50~60バーツ。
いわゆる観光地で同じものを食べれば100バーツ近くすることもあるので、相場より良心的な値段です。

屋台の焼き物系も外せません。
ガイヤーン(タイ風焼き鳥)
炭火の香りが漂い、歩いていると自然に足が止まってしまいます。
外はカリッと、中は柔らかくてジューシー。
1本30バーツ程度と手軽な値段なので、匂いにつられてつい買ってしまいます。
「ナムチム」と呼ばれる甘辛ソースを一緒にくれるので、辛さが大丈夫な人はぜひつけて食べてください。
一杯飲みたくなりますね。

豚が好きな人にはこちら。
カオカームー(豚足のせごはん)
カオムークロープ(カリカリ豚のせごはん)
クワイジャップ(5cm角の折り紙のような米ベースの麺が、湯通しされてくるっと丸まっています)
50~60バーツで食べられます。
ムークロープのカリカリ食感も、クワイジャップの麺のもちっと食感も好きです。

シーフード好きなら
クンオップウンセン(エビと春雨の土鍋蒸し)
を食べてみて。
胡椒やニンニクの香りも効いていて、ほんのりスパイシー。
ボリュームがあり、1人前100〜150バーツです。
エビの出汁が春雨にしっかり染み込んでいて私も大好きなのですが、1人だと多いので、数人いるときによく頼む料理です。

そのほかにも、ソムタム(パパイヤサラダ、辛さを指示しないと泣くことになります)、うずら卵の目玉焼き、豚肉ボールや魚ボールを串に刺したもの、揚げ物、大判せんべい、などなど。

バリエーション豊かなタイのお菓子

バリエーション豊かなタイのお菓子も、ぜひ試してほしいです。
作るのに手間がかかっていそうなお菓子もたくさんあり、タイ人は手先が器用だなと感心します。
甘い物が苦手な方でも、少量から試せるのでぜひチャレンジしてみてくださいね。

まず、暑さ対策に欠かせないのが
ココナッツアイス
です。
バーンナムプン水上マーケットのココナッツアイスは量がしっかりしていて、しかもトッピングが無料だったりします。
ピーナッツなどの豆、とうもろこし、ニッパヤシの実(半透明のゼリーのように見える果実。島内にも生えている木と皮まま丸ごとの実を見ることができるかも)など、タイらしい具材を選べます。
ココナッツの殻に入れてもらうと映えること間違いなし!
値段は30〜40バーツと、ローカル価格なのがうれしいです。

カノムクロック(ココナッツミルクでできた、たこ焼き風スイーツ)
たこ焼き機のような鉄板で焼かれたお菓子です。
たこ焼きのように上下ひっついてはいませんが、おなじように球にして並べてあることも多いです。
中にタロイモやカボチャが入ったものもあります。
やわらかくてほんのり甘く、小腹を満たせるので私もよく食べます。

カノムタゴー
ココナッツミルクと砂糖をベースにした2層構造のデザート。
下層は米粉やタピオカ粉で作ったもちっとした甘い生地、上層は塩気のあるココナッツミルククリーム。
この甘さと塩気のバランスがクセになります。

他にも、揚げさつまいも「マントート」(มันทอด)や揚げバナナ「クルアイトート」(กล้วยทอด)、黄色い蒸しパンのような「カノムカイ」(ขนมไข่)、もち米をバナナやタロイモやと一緒にバナナの葉で包んで焼いた「カオトムマット」(ข้าวต้มมัด)、色違いのゼリーやココナツミルクのゼリーを何層にも重ねた「カノムチャン」(ขนมชั้น)など、種類が豊富で見た目もカラフルなおやつが並びます。

こうした屋台を歩きながら食べ比べるのが、バーンナムプン水上マーケットの醍醐味と言えます。

タイの屋台についてはこちらの記事もどうぞ

お土産探し

バーンナムプン水上マーケットは「食べ歩きの楽園」という印象が強いですが、実は買い物スポットとしても充実しています。
地元の人がメインのマーケットなので、雑貨から食べ物まで幅広く揃っていて、バンコク市内の大型マーケットやデパートよりも値段が安いことが多いです。
50〜200バーツ程度の商品が多く、気軽にまとめ買いできるのが魅力です。

まず目に入るのは、タイらしい工芸品や雑貨です。
竹で編まれたかごや、木製のカトラリー、布製のエコバッグ、Tシャツなどは実用的で軽いので、お土産にも最適です。
ハンドメイドアクセサリーも多く、観光客だけでなく地元の若者にも人気があります。
手作りキャンドルやロ-カルブランドの香水もたくさんの種類が売られています。

美容や健康、自然を意識したアイテムも豊富です。
オーガニックココナッツオイルやハーブソープは、日本で買うと数倍の値段がするものが、ここでは100〜150バーツ前後で手に入るので外せません。
肌に優しい香り付きソープもばらまき土産として使えます。

ただし、日本の税関では、化粧品・医薬品・健康食品やサプリについて、一品目あたり24個までという制限が設けられています。
調子に乗って、一品目25個以上買って持ち帰ったものが日本の税関で見つかってしまったら取り上げられる可能性があるのでご注意。

服やサンダルなど、タイ人のごくごく普通の生活用品も売っています。
タイ民族衣装風のトップスやスカート、巻きスカートにできる布などは軽くて値段も手頃。
旅の思い出に1枚買って写真に残してみましょう。

食べ物系のお土産を探すなら、揚げ菓子やフルーツスナックのコーナーを覗いてみましょう。
バナナチップスやタロイモのスナック、甘いココナッツキャンディーは定番で、どれも20〜50バーツと安価です。
ドライフルーツも豊富で、マンゴーやドラゴンフルーツ、パイナップルなどは真空パックになっていて持ち帰りにも安心です。

タイは果物天国で、南国らしい果物がその場で味わえるのも魅力のひとつ。
果物は生で日本に持って帰ることができないので、食べたことがない果物にチャレンジするにはいい機会です。
ノーイナー(釈迦頭)、マンゴスチン、ロンガン、ドラゴンフルーツ、サラ(スネークフルーツ)など、中には見たこともない果物があるかもしれません。
ジュースやスムージーは、好きな果物の組み合わせで注文することもできます。

こちらも持ち帰ることはできませんが、タイの国花であるランの花も含め、植木もたくさんあります。

観光地の大きなマーケットに比べると規模は小さいですが「売っているもの」の種類が多く、ユニークな掘り出し物を探すだけでも楽しめます。

バンコクのお土産について詳しくはこちらをご覧ください☟

水上マーケットならではの体験

なぜここに来て良かったか?
レビューを見ると、食べ歩きももちろんですが、それだけではなく「水上マーケットならではの体験ができる」ということも大きいようです。

水上マーケットならではの代表的な体験は、手漕ぎボートでの運河散策です。
運河沿いの民家を眺めながら、ゆったりとした時間の中を進みます。
ボートに乗りながら、水上の屋台から直接フルーツや飲み物を受け取る体験は、他ではなかなかできない楽しみ方です。
赤やピンクの蓮の花が一面に浮かぶ場面に出会えることもあり、水面を彩る景色はとても写真映えします。

ここのボートは1人30〜50バーツほどで20〜30分乗ることができ、他の水上マーケットの相場と比べてもかなりリーズナブルです。

また、子ども連れに人気なのは、なんといっても魚のエサやり体験です。
マーケット周辺の池や運河には魚がたくさんいて、専用のエサが販売されています。
うちの子も動物にエサをやるのが大好きで、小さいころはどこへ行ってもエサをやりたがりました。
20バーツほどで体験できるので、子どもだけでなくけっこう大人も楽しんでいます。
特に哺乳瓶のような容器に入ったエサがユニークで、魚が勢いよく吸い付く様子は見ているだけで笑顔になれます。

動物繋がりでいうと、タンブン(徳を積むこと)として、買った魚や鳥や亀などを池や川に放す行為もタイの仏教文化らしい風習のひとつです。
タイでは誰でも知っている生まれ曜日や、願い事によって放す動物や数が違うそうです。

さらに、ショッピング以外にリラックスできる工夫もあります。
簡易なタイマッサージ店が並んでいて、歩き疲れた足を揉んでくれます。
タイでは、ちょっと疲れたなと思った場所で、30分100バーツほどで簡単にマッサージを受けられるのでとても助かります。

また、訪れた時間によっては、地元の人が伝統舞踊を披露したり、タイの民芸品作りを見学できたりという、ちょっとしたカルチャー体験ができるかもしれません。
「売っているもの」を買うだけではなく、タイの生活文化を肌で感じられるのがバーンナムプン水上マーケットの良さです。

バンコクの水上マーケットについてより詳しくはこちらをご覧ください☟

レンタサイクルで緑や街を楽しもう

より深く島を楽しみたいなら、レンタサイクルで回ってみましょう。
自転車で走れば、バイクタクシーに乗って通り過ぎるだけでは気づかない風景や、思わぬスポットに出会え、気軽に寄り道できます。

船着場にはレンタサイクル店があり、100バーツもあれば1日借りられます。
自転車はシンプルなタイプが多いです。
借りる前に跨ってみて、ブレーキやタイヤの空気やサドルの具合など、整備状況をチェックすると安心です。

バーンガチャオ側からのサイクリング

クローントゥーイ港から渡し船で川を越えたバーンガチャオ側は、特にサイクリングに適したエリアです。
渡ったその場にレンタサイクル店があり、初めて訪れる人でも迷いようなく自転車を借りられます。
(外にもいくつかの店がありますが、ここが一番便利です)

1時間30バーツ、1日60バーツなので、通常は1日借りるのがコスパがいいです。
それに加えてデポジットをいくらか。(自転車返却時に返してくれます)
マウンテンバイク風のちょっといい自転車は確か10バーツ高かったです。
私が行ったときは、グループで1人だけ身分証の写真を撮られました。

寄り道しなければマーケットまでは20分くらいの距離ですが、バーンガチャオ側のサイクリングでの大きな魅力は、緑の小道に寄り道できることです。
代表的なのが「シーナコーンクアンカン公園&植物園」(Sri Nakhon Khuean Khan Park and Botanical Garden)です。
立派な門をくぐって進むと、地元の人々も散歩やジョギングを楽しんでいる、大きな池のある広公園があります。

珍しい鳥や植物を探しながら自転車で園内を巡ることができます。
バードウォッチングも盛んで、一番奥まで行くと野鳥観察ができる展望台があります。

シーナコーンクアンカン公園

サイクリングツアーも企画されるエリアで、自転車で入れる遊歩道のような道や、ココナッツの木が立ち並ぶ小径がたくさんあるのもこちら側。
のんびりサイクリングしたい自然派にはぴったりのエリアです。

マーケットへ向かうには「マハー・テワライ寺院」を通って行きましょう。

マハー・テワライ寺院(มหาเทวลัย พระพิฆเนศ)

境内には、ピンクではなく黄色のガネーシャ像が祀られています。
ここを目印に戻ってくると思うので、復路でもいいので立ち寄ってみてください。
寺院の奥は森のような神秘的な雰囲気が漂い、仏教寺院とはまた違った魅力に引き込まれました。

バーンガチャオ側は「自転車を借りやすい」「緑いっぱいの自然を満喫できる」「のんびりしている」ので、初めて訪れる人や自然やサイクリングが好きな人にぴったりです。

バンナー側からのサイクリング

バンナー側にもレンタサイクルがあるにはあります。
バンナー港から渡った辺りには数台の自転車が置かれており、こちらも1日100バーツほどで借りられます。
ただし台数は少なく、週末は早い時間に埋まることが多いので、その場合は涼しければ徒歩、多くの人はバイクタクシーを利用することになると思います。

バンナー側からマーケットまでの道は、ローカルな住宅街や小さな商店を抜けるルートです。
バーンガチャオのような大きな公園や寄り道スポットは少ないですが、その分「水上マーケットに行くこと」を主目的としたシンプルなルートといえます。
マーケットまでは自転車でおよそ10分。

タイ人の素朴な生活風景を眺めながら走ることができますが、その分交通量はそこそこあり、バイクや小型トラックとすれ違うこともあるので注意が必要です。
島内にそれほど多くない宿泊施設やおしゃれなカフェ、アクティビティのお店も、東側が多めです。

たとえば、水上マーケットよりも少し南にある「ココナッツレーン」というホテル&カフェレストランに行ったことがあります。

ココナッツ レーン

友だちが以前宿泊したことがあるのでサイクリングで連れて来てくれたのですが、緑に囲まれたロケーションがとても心地よかったです。

開放的な席の目の前の緑にはひっきりなしに野鳥がさえずりながら飛んで来ます。
その中でお料理やカフェを楽しみながら、友だちと長くおしゃべりして本当にのんびり、リラックスできました。
おしゃれな雰囲気で、店員さんも丁寧でとても感じが良かったのでまた行きたいところです。

レンタサイクルでの散策

バーンナムプン水上マーケットを訪れるなら、レンタサイクルを組み合わせるとより楽しくなります。

バーンガジャオ側はレンタサイクル店が充実しており、シーナコーン公園やココナッツの農地、マハー・テワライ寺院など、緑に囲まれた寄り道スポットが豊富です。
自然の中を1日かけてのんびり走りたい人、都会の喧騒から離れてリフレッシュしたい人に向いています。

バンナー側は水上マーケットが目的地の場合は近くて便利です。
道幅は狭く、交通量もありますが、ローカルな住宅街や小さな商店など、観光地化されすぎていないタイの暮らしに触れられます。

都会から近くて、多くの時間を割かなくても、こんなにのんびりしたところのサイクリング体験ができるのは自転車好きにはとてもうれしいです。
マーケットを歩くだけでは見られない景色に出会えるので、自転車での散策もぜひ計画に加えてみてください。

ただし、バイクタクシーに乗るときよりも、日焼け予防、水分、動きやすい服と靴、前かごに入れてひったくられないようにバックパックにするなどの準備や注意をしてくださいね。

ちなみに、私がサイクリングするときは、走る距離は長くてもいいので、島へ渡りやすく、自転車がたくさん置いてあるバーンガチャオスタートです。

まとめ

バーンナムプン水上マーケットは、バンコク中心部から1時間ほどで行ける週末限定のマーケットです。
観光客向けの派手さはありませんが、地元の人が普段使っている屋台や店が多く、地元の人に愛される、地元の人のためのマーケットです。

焼き鳥や揚げ物、ココナッツアイスなど、気軽に食べられる屋台料理が中心で、価格も良心的。
買い物や食べ歩きをしても大きな出費にならないのがうれしいところ。
ここがなぜ穴場と呼ばれるのか、行けば納得できるはずです。 

アクセスは少しタイ慣れが必要で、クローントゥーイ港からバーンガチャオに渡る、もしくはバンナー港からバーンナムプンへ渡る渡し船を使うルートが一般的です。
島に渡ったあとは、バイクタクシーかレンタサイクルがを利用します。
緑が多く、レンタサイクルで小道を走ると、広大な緑の公園や、運河沿いの風景、地元の人の生活が垣間見えます。

バンコク市内観光に飽きて、静かなところでのんびりしたい人には一推しですのエリアです。
気楽に過ごせる場所なので、週末に半日ほど、時間のある人は、島内のホテルに宿泊して、のんびり日常から抜け出すのも良いと思います。

初めて訪れる方もリピーターも、ここでしか味わえないマーケットの雰囲気をぜひ楽しんでみてください。