タイ東北部・イサーン地方のブリーラムで暮らしているムーランです。
タイに移住する前、私は旅行で初めてタイの水上マーケットを訪れました。
小舟に山盛りの果物や熱々の料理が並び、舟の上から笑顔で声をかけてくるおばちゃんたち。
水の上をゆっくりと行き交う舟、川辺に連なるカラフルな土産物屋さん、川面に映る南国の青空。
あの独特の賑わいと、どこかのんびりした空気にすっかり魅了され、「これぞタイだ」と心を掴まれました。
その後友達を連れてタイに遊びに来た時も、水上マーケットへ。
今でも日本の友人が遊びに来ると必ず案内するお気に入りの場所です。
観光地化は進んでいても、あの独特の空気感と景色は他にないもの。
今回は、タイにある水上マーケットの魅力とランキング12選、バンコクからの行き方、注意点など実体験を交えてお伝えします。
Contents
タイ・バンコクの水上マーケットの歴史と魅力

水上マーケットは、かつて運河(クローン)が街の交通手段だった頃、生活に欠かせない市場として発展しました。
道路が整備される前のタイでは、物の売買も移動も舟が基本。
特に19世紀、バンコクは“東洋のヴェネチア”と呼ばれるほど運河網が張り巡らされ、舟同士で果物や日用品を売買する姿が日常の光景でした。
時代とともに運河は埋め立てられ、生活様式も変化しましたが、水上マーケットは今も観光文化として残っています。
観光地化された場所もありますが、舟の上で食べる焼きバナナや、川辺の昔ながらの木造家屋の景色には、タイの素朴な生活文化が色濃く残ります。
日本の朝市とは違う、水の上ならではの賑わいと風景を体験できるのが水上マーケット最大の魅力。
観光と同時に、タイの昔の暮らしぶりを垣間見られる貴重なスポットです。
タイ・バンコクの水上マーケットの選び方

バンコクで人気の水上マーケット。
おすすめの行き方や平日の営業、ツアーと個人の違い、値段の相場、場所の情報も気になりますよね。
タイ初心者でも安心して楽しめるよう、行く前に知っておきたい注意点をまとめたチェックリストをご用意しました!
水上マーケット選びで迷ったら、まずは以下をチェック!
舟に乗りたい?
- 水の上で買い物や食事を楽しみたい
- 舟に乗るより、川沿いの屋台巡りをしたい
時間帯はいつ行く?
- 朝の涼しい時間帯に賑わう場所がいい
- 夕方からのナイトマーケットを楽しみたい
観光向けとローカル向け、どちらがいい?
- 写真映えスポットやお土産屋が多い賑やかな場所
- 地元の人が集まる素朴なローカル市場
移動時間とアクセスのしやすさは?
- バンコク市内からすぐ行ける近場
- 少し遠くても、本格的な雰囲気を味わいたい
開催日・営業日を確認した?
- 毎日開催のマーケット
- 週末のみオープンの限定マーケット
自分の旅の目的に合っているか?
- 映える写真を撮りたい
- のんびり食べ歩きしたい
- タイの昔ながらの暮らしを体感したい
このチェックリストで希望を整理すれば、行きたい水上マーケットが自然と絞り込めます。
タイ旅行の限られた時間を有効に使って、自分にぴったりのマーケット選びをしてくださいね!
船に乗れる水上マーケット12選

「水上マーケット」と一口に言っても、観光客で賑わう華やかなマーケットから、ローカルな雰囲気漂うのんびりとした舟巡りまで、その魅力も楽しみ方もさまざま。
舟の乗船料金や所要時間、行き方、営業日、個人で行く場合の注意点やおすすめの時間帯など、気になる実用情報もあわせて詳しくまとめました。
初めて行く方はもちろん、「以前行ったことがあるけれど、違う雰囲気のマーケットも体験してみたい」という方にもきっと役立つ内容になっています。
1. ダムヌンサドゥアック
特徴:絵葉書のようなカラフルな舟が運河を埋め尽くし、果物やお土産、熱々の屋台飯を売る光景はまさに“ザ・水上マーケット”。
観光客向けのため売り手も観光慣れしていて、英語も通じやすく、初めてでも安心。
写真映えする風景を狙うならここ。
営業時間:毎日午前7時~正午までが賑わいのピーク 。
早朝7〜9時に船が多く、涼しく快適。
舟料金:個人乗船(相乗り)200–400 THB/人、モーターボート600–800 THB/人程度。
また1時間貸切なら1,000–2,000 THB 。
行き方:南バスターミナル(Sai Tai Mai)から直行バスで約1.5~2時間。
Taxi/Grabなら1時間強、200~300 THBだが、早朝・帰路で渋滞することも。
ツアーな1,000THBで送迎+舟30分つきのプランもあり。
2. アンパワー
特徴:夕暮れから夜にかけて活気づく、情緒あふれるナイトマーケット。
川沿いに灯る屋台の明かりと、運河に浮かぶ舟の光景がロマンチック。
ホタル観賞クルーズが名物で、運が良ければ幻想的な光の舞も。
食べ歩きも豊富で、地元感も強い。
営業時間:金〜日の14時または15時〜21時頃まで 。
16時〜19時、暗くなってからのホタルや夜市が幻想的。
舟料金:個人食べ歩き舟50 THB/人、貸切500 THB/船、ホタルクルーズ60 THB 。
行き方:バンコクから車で約1.5–2時間。
南バスターミナル発ミニバンで約1.5時間(片道70~100 THB)。
BTSバンワー駅からTaxiも可。
ツアーなら約1,400THBで送迎+ホタル・舟体験つきもあり。
3. タリンチャン
特徴:市内から近く、こぢんまりとしたローカル感と、のんびりした雰囲気が魅力。
川沿いに並ぶ屋台でシーフードやタイスイーツを楽しめる。
運河を巡る舟巡りも4ルートあり、自然と街並みが楽しめるショートトリップ。
営業時間:土日祝日8:00~16:00 。
09時前到着で混雑前にゆったり散策。
舟料金:ロングテイル舟60–99 THB/人 。
行き方:市内からTaxiで30分。
BTSバンワー〜その後ソンテウまたはタクシー。
バス79(中央バスターミナル等)も利用可。
ツアーなら2000THB 台で送迎+舟1時間のプライベートプランあり。
4. クローン・ラットマヨム
特徴:120以上の露店が並ぶ、大型ローカル水上マーケット。
広々とした敷地で、食べ物・雑貨・果物・土産も何でも揃う。
運河クルーズは自然豊かなルートを進み、運が良ければ水鳥やオオトカゲも。
半日過ごせる充実スポット。
営業時間:土日祝日8:00~17:00
開店直後の午前8~10時が静かで快適。
舟料金:共有舟約50–100 THB(45–90分)、貸切1200 THB前後 。
行き方:Taxiで30~40分(市内の中心から約200 THB)
MRT×無料シャトルバス:バンクンノン駅からアクセス可 。
ツアーなら2000THB台で日本語ガイド+舟体験の含まれる半日プランあり。
5. ドンワイ
特徴:赤い木造家屋の風情と、昔ながらのローカルグルメ屋台が並ぶ、素朴で懐かしいマーケット。
観光客は少なく、現地の人々の日常に溶け込んだ雰囲気が味わえる。
市場裏の水辺から乗る舟も風情あり。
営業時間:毎日7:00~17:00頃。
平日・日曜OK、休みが少なく地元向け。
舟料金:木造舟多数、200 THB/人程度。
行き方:南バスターミナルからNakhon Pathom方面へ1.5–2時間、または車で約45分。
Taxiで約45分、車種や渋滞次第。
ツアーは少なめ。
6. バンナムプン
特徴:バンコクとは思えない緑豊かな自然と、運河のせせらぎに包まれた週末限定の隠れ家マーケット。
果物や植物、アート雑貨も豊富。
個人向けで、静かに散策したい人、自然派旅好きの方に特におすすめ。
営業時間:週末のみ、午前遅め〜夕方頃まで。
舟料金:食べ歩き舟や手こぎ舟が100–200 THB程度。
行き方:BTS Bang Na駅からモーターサイで約20分。
Taxiで直接運河までアクセス可。
7. バーンクラー
特徴:バンコク周辺のチャチューンサオ県(จังหวัดฉะเชิงเทรา)に位置する。
観光客の姿は少なく、昔ながらの運河生活が残る素朴なローカルマーケット。
手漕ぎ舟で行商する風景も残り、周囲には水辺の家並みが続く。
のんびりした時間を楽しみたい大人旅にぴったり。
営業時間:週末のみ開催。
舟料金:個別交渉式で200–400 THB/人。
行き方:バンコクから車で1.5時間ほど。
プライベート車や往復ツアーがおすすめ。
8. ワットサイ
特徴:寺院の境内沿いに早朝から開かれる、ローカル色濃厚な水上朝市。
出勤前の地元の人が朝ごはんを買いに来る姿も。
市場散策+舟体験+寺院参拝がセットで楽しめる貴重なスポット。
営業時間:毎朝5:30頃~10:30頃。
朝の時間限定なので、観光前にさっぱり見て帰るプランに最適。
舟料金:短距離のローカル渡し舟 20〜50 THB。
運河をめぐる観光舟100〜300 THB。
貸切舟(プライベート)300〜500 THB以上。
行き方:タクシー/路線バスで30–40分程度。
タクシーまたは路線バスで30~40分。
船+バスの組み合わせで乗船もOK。
9. ワットラムパヤー
特徴:寺院前の広場で開かれる、週末限定のローカル水上マーケット。
昔ながらの供物舟もあり、僧侶へのタンブン(お布施体験)もできる。
観光+文化体験を手軽にしたい人向き。
営業時間:週末中心の午前〜午後。
舟料金:少数の舟あり、約50–150 THB/人。
行き方:Taxi+ソンテウ(乗合トラック)でアクセスでき、往復しやすい。
10. アユタヤ
特徴:歴史公園そばの観光客向け大型マーケット。
古都アユタヤの雰囲気を感じながら舟遊びが楽しめます。
水上ステージでのタイ舞踊ショーやゾウ乗り体験などもあり、家族旅行にも人気。
営業時間:毎日9:00~18:00。
舟料金:市場内舟は150–200 THB/人が目安。
行き方:車(自家用車/Taxi)で約1.5時間。
鉄道利用:バンコク駅→アユタヤ駅下車+徒歩/トゥクトゥク。
ツアーなら遺跡+水上マーケットを1日で巡れるプランあり。
11. クワンリアム
特徴:バンコク東部の2つの寺院を舟で結ぶユニークなマーケット。
供物舟や果物舟も運行し、文化体験とマーケット散策を同時に楽しめる。
地元の人も多く、週末はにぎやか。
営業時間:週末+祝日、早朝〜夕方。
舟料金:100–150 THB/人で供物舟など体験可能。
行き方:タクシーで約30分で、個人でも容易にアクセス可能。
12. ターカー(水道沿いマーケット)
特徴:昔ながらの運河暮らしが残る、小規模で素朴な穴場マーケット。
旧暦の吉日や週末のみ開かれ、混雑もなくローカルの暮らしを間近に見られる貴重な体験ができる。
営業時間:旧暦吉日+週末限定。
舟料金:個別交渉型で約200–300 THB/人。
行き方:車で1時間、ミニバンや貸切ツアーでアクセス。
朝見たいならワットサイ、昼ご飯と舟を楽しみたいならクローン・ラットマヨム、夜のマーケットとホタルを見たいならアンパワーなど、「雰囲気×時間帯」で選ぶのもオススメです。
それぞれ魅力やスタイルが全く異なるので、あなたの旅プランにぴったり合う水上マーケットがきっと見つかるはずです!
タイ・バンコクの水上マーケットに行く時の注意点

タイ移住前から観光で水上マーケットを巡ってきた私ですが、毎回行くたびに「しまった〜」「先に知ってたらもっと快適だったのに…!」と思うことがいくつかありました。
これから初めて行く方のために、私の実体験からわかった注意ポイントをまとめておきますね!
朝の早起きがめちゃくちゃ大事!
水上マーケットって、朝早く行くのが基本です。
私は以前、ゆっくり9時過ぎに行ったら、すでに舟も人もギュウギュウ…。
しかも日差しがキツくて、汗だく&写真もろくに撮れず後悔しました。
7〜8時くらいに到着できると、本当に快適!
涼しいし、舟もすぐ乗れるし、写真も撮り放題。
早起きがちょっと辛くても、その価値ありです。
値段交渉は当たり前
マーケット内のお土産も、舟の料金も、だいたい観光客価格。
なので、最初に言われた金額はちょっと高めのことが多いです。
でも、交渉しすぎると相手も嫌な顔するので、2〜3割下げてもらえたら十分。
「ダメなら次行こう」くらいの軽い気持ちで、笑顔で交渉するのがコツ。
舟の料金、必ず乗る前に確認!
これほんと大事!
舟の種類、コース、所要時間で料金が全然違うので、乗る前に必ず確認しましょう。
「ちょっと乗るだけだから安いかな」と思ったら、思いのほか長距離コースでびっくりするような料金を払わなければならない、なんてことにもなりかねません。
できれば近くの観光客に相場を聞くのもおすすめです。
日焼け&水しぶき対策
舟に乗ると、日差しも水しぶきもすごいです。
特に午前中でも紫外線強め。
帽子・サングラス・日焼け止めは絶対持っていったほうがいいし、スマホは防水ケースに入れておくと安心。
平日はやってないマーケットも多い
意外と知られてないんですが、水上マーケットは土日祝のみ営業しているところもあるんです。
平日はほとんどのお店が閉まってるか、規模が小さいです。
せっかく行ってガランとしてたらもったいないので、必ず事前に営業日を調べておきましょう!
トイレは見つけたら入っておく
マーケット内のトイレは少ない&有料(3〜5THB)です。
舟に乗ってる間にトイレ行きたくなって、降りた先にトイレがなくて焦ってしまう…。
なんてことにならないように、とにかく見つけたら迷わず行く!
これ鉄則です。
ツアーは口コミチェック必須!
水上マーケットのツアーもピンキリ。
送迎車がボロボロだったり、舟が短時間で終わったりすることも。
私の友達は、ツアーで舟が5分で終わったことがあり、マジで「え、これで終わり!?」ってなったことがあるそうです。
口コミサイトやSNSでちゃんと評判を確認してくださいね。
できれば日本語ガイド付きのプランがおすすめです。
タイ・バンコクの水上マーケットおすすめの服装と持ち物

水上マーケット好きの私が、何度も通ってわかった快適に過ごすための服装と持ち物をご紹介します。
日本人観光客の方が現地で困らないように、実用目線でまとめました!
【服装編】
✔️ 涼しくて動きやすい服
タイはとにかく暑いので、速乾性・通気性のいいTシャツやブラウス、ゆったりしたパンツやワンピースがおすすめ。
水辺なので、ロング丈でも裾が濡れないよう気をつけて。
✔️ 歩きやすいサンダル or スニーカー
マーケット内は濡れた床や舟の乗り降りも多いので、滑りにくい靴がベスト。
脱ぎ履きしやすいサンダルも便利ですが、人混みでは踏まれることもあるので注意。
✔️ 帽子&サングラス
運河の上は日陰が少ないので、日焼け・熱中症対策に帽子とサングラス必須。
舟の上は思った以上に直射日光がキツイです。
✔️ 薄手の羽織り or ストール
日焼け対策や、舟の上の強い日差しを防ぐために1枚持っておくと安心。
冷房の効いたミニバン移動にも便利です。
【持ち物編】
✔️ 日焼け止め
現地の紫外線は強烈。
水辺は特に反射するので、SPF50以上のウォータープルーフがおすすめ。
✔️ スマホ用防水ケース
舟移動中、思わぬ水しぶきやスコールがあるので、スマホは必ず防水ケースに。
屋台での支払いもスマホ決済が増えてます。
✔️ 除菌ウェットティッシュ
屋台飯や手漕ぎ舟の手すりなど、不意に手を拭きたい場面が多いです。
✔️ 小銭・細かい現金
舟料金やトイレ代(3〜5 THB)、屋台の支払いに小銭は必須。
高額紙幣はお釣りがないことも多いので注意。
✔️ 虫よけスプレー
水辺は蚊や虫が多いので、特に夕方以降のナイトマーケットは対策を。
✔️ エコバッグ
屋台での買い物用。
ビニール袋有料orなしの店も増えているので、1つ持っておくと便利。
✔️ 500mlの水
炎天下の舟移動は水分補給必須。
現地でも買えますが、最初から持参しておくと安心。
水上マーケットは舟の上でも屋台でも、暑さと水しぶきと虫との戦いです。
でも、しっかり準備しておけば本当に楽しい思い出になりますよ!
防水・日焼け対策と動きやすい服装を意識して、快適に楽しんでくださいね。
まとめ
バンコクの水上マーケット。
実際に何度も訪れるうちに感じたのは、「水上マーケットは景色だけじゃなく、人とのふれあいも楽しみのひとつ」だということ。
舟の上から笑顔で声をかけてくれる売り子さん、地元のおばちゃんの手作りおやつ、素朴な会話。
そんな何気ないやりとりが、観光地とはひと味違う温かさを感じさせてくれます。
観光客向けの賑やかなマーケットから、のんびりとしたローカル市場まで、それぞれの水上マーケットに個性があるのも魅力。
バンコク観光の合間に訪れれば、きっとその土地ならではの空気に癒されるはずです。
タイ旅行の思い出に、ぜひお気に入りの水上マーケットを見つけてみてくださいね。