正直に言います。
初めてタイを訪れたとき、私はトイレで何度も「えっ!?」と声を出しそうになりました。
いや、正確には何度か小声で言ってたかもしれません（笑）。
日本では当たり前のトイレ文化が、タイでは全然通用しない場面が多くて、本当にカルチャーショックの連続でした。
もちろん、今となっては慣れたし、逆にタイ式の合理性にも「なるほどなぁ」と感心している部分もあります。
でも、もしこれからタイに行く方がいたら、私と同じような混乱や失敗を少しでも避けてほしい！
そんな思いでこの記事を書いています。
この記事では、タイにある主な3種類のトイレのタイプ、それぞれの特徴や使い方、そして私が実際に体験した恥ずかしい失敗談まで、包み隠さずご紹介します。
特に日本のトイレに慣れている人にとっては、かなり有益な情報になると思いますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
タイのトイレには大きく分けて3タイプある！
タイのトイレって、一言で言ってもけっこうバリエーションがあります。
私が滞在中に経験したのは、大きく以下の3種類です。
- 日本と同じ「ウォシュレット付きトイレ」
- 一番多い「洋式水洗＋ウォーターガン」タイプ
- 地方でよく見かける「しゃがみ式（タイ式）」トイレ
それぞれに驚きポイントや注意点があるので、ひとつずつ詳しくご紹介します！
1. 安心のウォシュレット付きトイレ……だけど超レア！
これは、日本人旅行者なら誰でも安心できるタイプですよね。
実際、私もバンコクの五つ星ホテルに泊まったとき、「うわっ、ウォシュレットあるじゃん！！」とテンションが爆上がりしました。
まさか海外で、あの日本の快適トイレに出会えるとは思わず、長時間の移動で疲れていた私は、感動すら覚えました。
しかも、暖房便座までついていたりして、「もうここから動きたくない」とさえ思ってしまいました（笑）。
でも、これだけは言っておきたいのですが、タイでウォシュレットに出会える確率はかなり低いです。
私が確認できたのは、高級ホテル、高級コンドミニアム、そしてサイアムパラゴンやエムクオーティエなどの一部の高級ショッピングモールだけ。
「どこかで出会えるかも」と期待して街中のトイレに入ると、だいたいがウォーターガン付きのトイレなので、期待しすぎないようにしましょう。
基本は“ない前提”で行動する。これ、旅の鉄則です。
2. 最もよく見かける！洋式トイレ＋ウォーターガンの衝撃
タイで最もよく見かけるトイレが、いわゆる「洋式トイレ＋ウォーターガン」タイプです。
便座は日本のものと同じなのですが、隣にホースのようなものがくっついています。
これ、最初は本当にびっくりしました。
「え、何これ？水鉄砲？？」
マジでそう思った私は、初回使用時に軽いパニックになりながら、とりあえずレバーを握ってみました。
結果――
服までびしょ濡れ。
思った以上に水圧が強くて、焦って制御不能に。
そのときは運よく着替えを持っていたので助かりましたが、ほんと笑えないレベルでした。
それ以来、私は「必ず試し撃ち」をするようにしています。
ちょっとだけ水を出して、どれくらいの勢いか確認してから使う。
この習慣、ほんっっっとうに大事です。
使い方としては、座ったまま手に取り、ターゲットに向かって水を発射する感じです。
最初は角度とか距離感が難しいのですが、2〜3回やれば感覚がつかめてきます。
今では「手動ウォシュレット」として、むしろ合理的かも？と思えるようになりました。
ちなみにタイ人の多くは、このウォーターガンでトイレ内もざっと洗い流しています。
だから床が濡れていることも多く、滑りやすいので注意が必要です。
特にサンダルで入るときは、私は一歩一歩ゆっくり踏みしめてます。
3. 地方でよく見る「しゃがみ式トイレ」…向きが逆!?
地方に行くと、まだまだ見かけるのがこの「しゃがみ式」トイレ。
日本の和式にちょっと似ているんですが、違うのはしゃがむ向きです。
日本では壁側を向いてしゃがみますが、タイではなんとドア側を向いてしゃがむのが正解。
最初はこれがわからなくて、「どっち向けばいいの？」と個室内で固まってしまいました。
地味にこの時間がけっこう長くて、外で並んでた人に気まずい顔をされたのを覚えています……。
そしてもう一つ、慣れていないと戸惑うのが流し方です。
レバーもボタンもなくて、代わりにバケツと柄杓（ひしゃく）が置いてあります。
バケツの中にはタンクから引かれた水が溜まっていて、それを柄杓ですくって便器に流す――これが正解です。
タイでは“自分の汚物は自分で流す”というスタイルなんですね。
最初は「え、手動なの!?」と驚きましたが、慣れてくるとこの方式もけっこうエコで悪くないな、と思うようになりました。
ただし、しゃがみが苦手な方や高齢の方にはちょっと大変かもしれません。
【超重要】トイレットペーパーは「流さない」が基本！
これは本当に重要です。
日本人にとっては信じられないかもしれませんが、タイではトイレットペーパーは流さないのが基本です。
理由は、タイの紙は水に溶けにくく、排水管も細いため、すぐに詰まってしまうから。
トイレの横には必ずと言っていいほどゴミ箱が置いてあり、そこに使用済みの紙を捨てるのがマナーです。
最初はさすがに抵抗ありました。
「え、あの紙をゴミ箱に!?」と戸惑いましたが、現地の事情を知れば納得。
むしろ流して詰まらせてしまったら、もっと大変なことになります。
ただし、近年はバンコクの空港や高級ホテルなどで「紙を流してOK」と表記されているところも増えてきました。
その場合は安心して使えますが、**基本は“紙はゴミ箱”**の意識を忘れないようにしましょう。
【持っててよかった！】ポケットティッシュは旅の命綱
これは私が何度も救われたアイテムです。
タイのトイレ、トイレットペーパーが備え付けられていないことが本当に多いです。
特にローカルな食堂、屋台街、公園、長距離バスのトイレなどでは、まず紙はないと思ってください。
私は何度も「しまった、紙ない……」と絶望感に襲われた経験があります。
一度なんて、慌ててトイレの外に出て、近くの売店でティッシュを買ったことも。
あのときは本当に恥ずかしかった……。
だから、ポケットティッシュは必ずバッグに常備。
私は旅のときには2〜3個持ち歩くようにしています。
100均の携帯トイレットペーパーもおすすめですよ！
ウォーターガン（水シャワー）ってなに？どう使うの？
タイのトイレでまず目につくのが「ウォーターガン」と呼ばれる小さなハンドシャワーです。
これはお尻を洗うためのもので、日本のように紙だけで拭き取るのではなく、水で洗い流すのが一般的なスタイルなんです。
私も最初は「なにこれ？」と戸惑いました。
試しにレバーを思い切り握ってみたところ……水が勢いよく噴き出して服までびしょびしょに！
慌てて床を拭いたり服を乾かそうとしたり、もうパニックでした（笑）。
でも、コツさえつかめば大丈夫です。
ポイントは、レバーを少しずつ優しく握ること。
いきなり全開にすると、水圧が強すぎて周囲が水浸しになります。
座ったまま片手で持ち、お尻の下あたりに向けて、優しくシュッと噴射する感じ。
慣れてくると「紙よりも清潔で気持ちいいかも」と思えるようになりました。
実際、タイの人たちは「水で洗わないと不潔に感じる」と言う人が多いです。
日本では紙がメインですが、世界では水洗いが主流の国も多いんですよ。
オールジェンダートイレの普及に感動
タイを旅行していて、もうひとつ印象に残ったのが**「オールジェンダートイレ」**の存在です。
タイはLGBTQ+への理解が進んでいることで知られていて、性の多様性を尊重する文化が根付いています。
ある日、私はバンコクの大学を訪れる機会がありました。
そのキャンパス内で見つけたのが「All Gender Restroom（すべての性のためのトイレ）」という表示。
一緒にいたトランスジェンダーの友人が「こういうトイレがあると、本当に安心して使える」と笑顔で話してくれたのが忘れられません。
私自身、性別でトイレに悩んだ経験はありませんが、こうした小さな配慮が多くの人を救うのだと実感しました。
こういう取り組み、日本でももっと増えてほしいなと思います。
タイで安心して使える！おすすめトイレスポット3選
旅行中に困るのが「今すぐトイレに行きたい！」という場面。
そんなときに私が実際に使って「ここは安心して使える！」と思った場所を3つご紹介します。
1. 高級ホテルのロビー
タイの高級ホテルのロビーにあるトイレは、とにかく清潔で静かです。
エアコンも効いていて、まるでカフェのように快適。
私がよく利用していたのは、バンコク中心部の「インターコンチネンタル」や「グランドハイアット」などのホテル。
観光の合間にちょっと立ち寄って、涼みながらトイレを使わせてもらうのは最高です。
大きなホテルであれば、スタッフに声をかけなくてもそのままトイレに行けることが多いです。
ただし、小さなホテルや警備が厳しい場所では断られることもあるので、空気を読みつつ利用しましょう。
2. ショッピングモールのトイレ
バンコクには巨大でおしゃれなショッピングモールがたくさんあります。
たとえば、
- サイアムパラゴン
- セントラルワールド
- エムクオーティエ
- アイコンサイアム
これらのモールには無料で使える清潔なトイレが完備されています。
私が特に気に入っているのは、サイアムパラゴンのトイレ。
広々としていて高級感があり、アロマのような香りが漂っていて本当に落ち着きます。
一部にはウォシュレット付きの個室もあって、まるで日本のような安心感！
買い物ついでに気軽に利用できるのも嬉しいポイントです。
3. MRT（地下鉄）駅のトイレ
意外と穴場なのが、地下鉄MRTの駅にあるトイレ。
BTS（スカイトレイン）は駅にトイレがないところが多いのですが、MRTの駅は違います。
駅構内（改札の外）にトイレが設置されていて、英語で「Toilet」と書かれているので見つけやすいです。
私も急にお腹が痛くなったときにMRTラーマ9世駅で利用しましたが、しっかり清掃されていて安心できました。
わからないときは駅員さんに「トイレはどこですか？」と聞いてみましょう。
タイの人は親切な人が多いので、きっと笑顔で教えてくれますよ。
トイレが見つからないときの裏ワザ！
どうしても近くにトイレが見つからない…そんなとき、私がよく使う「最後の手段」があります。
それは、コンビニの店員さんに聞いてみることです。
タイにはセブンイレブンがたくさんあって、ほぼどこにでもあります。
すべての店舗でトイレを貸してくれるわけではありませんが、中には親切にバックヤードのトイレを使わせてくれるお店もあります。
ある日、街歩き中にどうしてもトイレを我慢できなくなって、近くのセブンイレブンで「トイレ使えますか？」と聞いてみたところ、笑顔で「こちらどうぞ」と案内してもらえたことがありました。
本当に助かりました…！
緊急時の選択肢として覚えておくと便利です。
日本式ウォシュレットが恋しくなったら…
日本人としては、やっぱりウォシュレットが恋しくなりますよね。
実は最近、タイでもウォシュレットを導入する施設が増えてきています。
中でもおすすめなのが「ターミナル21」というショッピングモール。
ここは各フロアが世界の都市をテーマにして作られていて、たとえば「東京フロア」のトイレはまさに日本スタイル！
自動洗浄、ウォシュレット、さらには便座ヒーターまで完備されていて、びっくりしました。
私のタイ人の友人もこのトイレを体験して、「日本のトイレって最高だね！」と感動していました。
旅行中に日本の快適さをちょっとだけ味わいたくなったら、ぜひ立ち寄ってみてください。
まとめ：タイのトイレは“慣れ”が大事！でも準備すれば大丈夫
タイのトイレ事情は、日本とかなり違う部分が多くて、最初は戸惑うかもしれません。
でも、ポイントさえ押さえておけば、決して怖いものではありません。
- ウォシュレットは“ないもの”と思っておく
- ウォーターガンは試し撃ちから！
- しゃがみ式の向きは「ドアに顔」
- 紙は基本「流さずゴミ箱」へ
- ポケットティッシュは命綱！
この5つを頭に入れておけば、きっと大丈夫です。
私自身、最初は失敗ばかりでしたが、慣れてからは「こんなに合理的なのかも」と思うようになりました。
これからタイに行かれる方の参考になれば、嬉しいです。
旅先での小さな戸惑いが、良い思い出に変わりますように！